2006-01-01から1年間の記事一覧

ネタが尽きると

ねこ写真。

棘、もしくは疲労

よく磨き上げられたように見える白木の床を掌で撫でてみて、棘が刺さることがある。わたしたちはその棘を取り去り、更に床を滑らかなものとして二度と棘が刺さらないようにするだろう。しかるにわたしたちは音楽を聴くという能動的行為において、床を滑らか…

メモ

やっと論文が終わったのでメモ。 Scott Nixon に、Tubedac キットの在庫はあるか、あるんだったら送料はいくらやねんと問い合わせのメールを書いた。返事はまだ。ま、現時点で向こうはまだ月曜の朝だからな。気長に待ちましょう。 気がついたら今年になって…

更に考えて

それとこれとは別にして、Scott Nixon のサイトを眺めていたら、tubedac のキットがあるんだよね。12VAC の電源さえ用意すればいいらしい。ちょっとした電源トランスとケース、スイッチや端子だけが必要だ。球も 6DJ8 系統だから手持ちがたくさんあるし、面…

やっぱり

というわけで、エージングも進んだであろう DAC-AH を改めてメインにつないでみる。うん、この間こっちで使った時よりも確かにまともになって、ずっと滑らかな音だ。これなら使えるだろうかとも思えたが、しばらく充電した dAck! に戻したらもうダメだ。説得…

dAck! の電池

サブに使いたい安物 DAC の話なんかしていたら、また dAck! の電池が怪しくなってきた。2時間くらいしかもたない。まだ交換してから1年ちょっとくらいしか経っていないはずなんだが、それで性能が半分になってしまうのはあんまりだ。この DAC、音はとても気…

OPT のこと

投稿締め切りをとうに過ぎて最後通牒を突きつけられた論文に泣きながら取り組んでいるのだが、ふと現実逃避に零號機をいじり回してみたりする。これに使ってるのは東栄の OPT-10S という安いバンド型 OPT なのだが、低音はこのサイズと値段にしてはとても立…

サブの DAC のこと

仕事をしながら音楽をかけっぱなしにしていることが多いサブシステムだが、要の DPF-7002 の調子が悪くなってきた。DAC として使うとノイズが出ることがあるし、CDP としてはスキップの効きが悪い。三系統のデジタル入力をフロントパネルで切り替えられる上…

參號機クリティカルリスニング?

というわけで參號機もぼちぼち各部が馴染んだところで、メインシステムでじっくり聴いてみた。 最初の印象では、しまった參號機の方が弐號機よりいいかも、とも思えたが、ゆっくり比較してみると力感や厚みはやはり弐號機に軍配が上がる。參號機は低音が出て…

結論

なんとか參號機 2A3 シングルも落ち着いた。要するに初段に使っていた 76 がダメで、特にヒーター・カソード絶縁が古い傍熱管だけに弱いらしく、ヒーターハムはひどいし手を近づければ盛大にノイズを出すしで使い物にならなかった。球を交換しても同じだった…

初段変更

ノイズが消えないとか音に腰がないとか、そういう問題を切り分けてみるとどうも初段の 76 に帰着するように思えてきた。そこで試しに初段を 6C5G に変更してみた。これがビンゴで、ノイズが綺麗さっぱり消えた上に、音がすっきりと伸びやかになった。人の声…

うーむ

いろいろいじってひとまず落ち着いた參號機だが、どうも出音が気に入らない。線が細いというか腰が弱いというか、そういう感触だ。初號機や二號機の「はまったら勝ち」みたいな突出したところがない。負帰還量などで小手先の音は弄れるけれど、基本的なキャ…

設計は難しい

今回の參號機を考えている時にも思ったんだが、トランスドライブは別にして、あまりμの高くない三極管を出力管に使う場合、真当な利得を稼ごうと思うと前段の選択肢があまり多くないことに気付く。たとえば參號機の場合、負帰還を多少かけてオーバーオールの…

一休み

これじゃあ音楽を聴くことは出来ない。

CV593/ GZ32

參號機 2A3 シングルだが、整流管は 5V4G を使っている。2A3 の Ep が 270V くらい、バイアスが 50V くらいだから合計 320V を作るには多少効率のいい整流管がいいかと思ったのと、初段とドライバが直結なので傍熱管を使いたかったという二点での選択である…

いちおう完成、かな?

秋葉原へ行って、大きなブリッジダイオードと UZ ソケットを買ってくる。ダイオードは35A800V という巨大なもので、秋月で250円。UZ ソケットもまだ安価で普通に売っているのを改めて見つけたので一安心だ。 で、今日の作業は アースの見直し 2A3 の直流点火…

直流点火

どうもフィラメントハムが殺しきれない(2.5V でそうなるのは腕が悪いのだが)ので、2A3 のフィラメントを直流点火することに。電源トランスのフィラメント巻線は 0-2.5-6.3 とタップが出ているので、2.5V と 6.3V の間の 3.8V をブリッジ整流する。ほんとは…

若干の調整

初段のプレート抵抗を 47K から 62K に変更。これでかなり改善されて、つっかえていたものが出たような感じである。まだ肌理の粗さが気になるが、このへんはたとえば段間の PIO コンデンサの経時変化でも変わってくるところだからもうちょっと様子見。

ドライバ変更

そういえば AES に 6C5G を頼んであったんだった。それが届いた。というわけでドライバを変更。ついでに頼んでいたもう一組の 76 が最初のとは異なり RCA のものだったのでこちらも試してみるべく交換。 見た目が揃って楽しい。音も 6J5 よりは大分いい気が…

2A3 シングルアンプ

この3日くらいこれを作っていた。 回路図はこちら。76-6J5-2A3-5V4G という構成で、76 と 2A3 が Sylvania、6J5 と 5V4G が RCA、OPT は James。回路図を見ると分かるように、2A3 の Ep を高めにして負荷も多めにかけている。計算上 3.9W くらいは出るはず。…

自作するということ

何故真空管アンプに凝っているのか、というと、へっぽこギター弾き上がりとしては真空管に対するなんとはなしの憧れというか親近感が抜き難くあるということに尽きる。色付け上等、出音への関与上等。自分が気持ちよければ万事オッケー。見た目もなんだかか…

気が付いたことメモ

その一。結局当初通り 337A を三結にして使っているが、ゲインが下がったこともあり、初段とドライバの間の局部帰還を外した。どうも局部帰還で削っていた利得の割合の計算がうまくいかないのだが、結果としては局部帰還をかけていた時よりも明らかに音が開…

元に戻す

風邪による発熱のために仕事を休んでしまったのだが、午後になって回復してきたのでまたぞろアンプを弄り出す。いいのかそんなことで。 で、初段を五極管接続にした新回路だが、ノイズだゲインだという前に音が悪すぎる。モゴモゴ、ボワボワして高音がまった…

変更

で、気を取り直して弐號機の回路変更へ。 337A-311B という構成に変更して、明らかにゲインが足りないのが気になっていた。そこで思い切って初段の 337A を五極管接続にしようと。337A は比較的 gm の高い球で、三結でも 6J7 あたりよりは高い利得(μ=25く…

惨劇

さて、弐號機の回路を変更しようと 337A のグリッドキャップを外そうとしたら外れない。ちょっと力を入れて引っ張ったらキャップごとぽろっと取れちゃいましたよ(号泣)。同じことが 311B でも起きて、結局 337A と 311B を一本ずつお釈迦にしてしまった。…

フルレンジのこと

気がつけば、家で使っているものも仕事場で使っているものも、スピーカーが全てフルレンジユニットになってしまっている。マルチウエイは地獄に堕ちて死ぬべきであるとか考えてるわけではないのだが。詳細は blog にて熟知すべし。メインが Lowther PM6A、サ…

整流管番外

前回のエントリでも少し触れたが、溜まってる整流管の中には弐號機に使えないものもある。6V4 や 6CA4 などの MT 管や、6AX5GT のようにヒーター電圧が違ったりピン配列が違っているものはもちろん、定格が満たないものもやはり使えない。オレの手持ちでは G…

耐久整流管聴き比べ大会

気がつくと随分と整流管が溜まってしまった。オレの育った村では「親が死んでも整流管」という言い伝えがあり、半導体整流のアンプを作るとオヤシロサマに祟られると信じられている。なので、たとえば大規模なアンプを作る際には、モノにするとかパラレルで…

コンデンサのこと

前回のエントリで「電源を入れるたびに音が違うのは何故だろう」と書いたが、考えてみればスピーカーケーブルとか弐號機 300B シングルの段間のカプリング・コンデンサなどを変更したので、それらの継時変化によってどんどん音が変わってきているのではない…

オーディオの言葉

何もしないのに電源を入れるたびに音が違うのは何故だろう。何故だろう。一応言語と哲学を仕事にしてるので、概念規定の曖昧な言葉を使うことにとても抵抗がある。特に自らの主観を表現する語彙については自分の持つそれらがとても貧しいことを自覚している…