4P1L プリアンプ

連休の工作として、あまり手間のかからないものを考えていて、そういえば以前香港のメーカーの基板を買って作ったプリアンプが気に入らなくて放置していたのを思い出した。トランスやケースがもったいないので再利用しようと思い、回路を色々考えたのだが、直熱管のプリアンプをやってみたくなり、そういえば 4P1L の三結はなかなか直線性がよさそうだったのを思い出した。そこで 4P1L の単管プリアンプをでっち上げてみた。回路はこういう感じ。

動作点としては Ep=125V、Ip=10mA、Eg1=-12V あたりを想定する。実測のグラフから判断するにこれで内部抵抗が 1.5k で gm が5くらい。このままでは俺の用途にはややゲインが高いので P-G 帰還を 6dB くらいかけることにして、ゲインが約 9dB になる。ここが決まれば回路そのものはごく単純で、手持ちのチョークでπ型フィルタを作ってさらに抵抗とコンデンサで左右に分流してリップルは問題ないレベルになる。フィラメントは 6.3V を整流して低損失の5Vレギュレータからさらに抵抗を介して 4.2V まで落とす。これでフィラメントハムも聴感上皆無になった。んでこういう風になった。

最初用意した 4P1L のうち一本のノイズが多いのでスペアと交換した。音質的には、現用の C3g トランスアウトのプリよりもややドライでタイトな印象を受ける。もうちょっと使ってみて具合を見てみよう。