VT-62 シングルアンプ

以前から何だか気に入らないと書いていた 45 シングルだが、結局意を決して VT-62 シングルに作り変えることにした。シャーシやトランスは基本的に流用して、塗装をやり直して作製。いくつかミソがあって、たとえば電源トランスがノグチの PMC-170M なのでフィラメントは6.3Vを SBD で整流してなんとか7.4Vくらいを作っているとか、同様にB電源も最大で 350V のタップしかないために、カソードチョークを用いて低電圧大電流の A2 級動作をしているとか、そういう工夫はある。回路図はこちら。

まだ細かい測定はしていないが、出力は THD=5% で 4W くらいしか取れない。これはちょっと誤算。6dB の負帰還をかけた上で利得が 27dB、DF は約4。残留ノイズは CK1006 を使っているにもかかわらず 0.4mV に抑えられた。直熱管シングルとしてはまずまずではなかろうか。回路図にはないが負帰還抵抗にマイカコンデンサをパラっていて、結果 30Hz から 30kHz くらいはほぼフラットな特性が得られた。ただ歪率が 1W で 1% くらいあるのが気に入らないが、二次高調波歪みだからあんまり気にしないことにする。
ま、最大のミソは外観なんだけどね!