45の音

完成後数日鳴らしていて、大分馴染んできたのかオレの耳が慣れたのか、いい感じになってきた。特にヴォーカル帯域あたりに独特の艶というか張りというか、そういうものが感じられる。精々 2W 出るか出ないかという小出力のアンプだけど聴感上はとてもパワフル。このあたりはドライバの 14GW8 のおかげやもしれないし、帯域の狭い OPT がいい方に作用しているのかもしれない。ただ、ある程度音量を上げないと今一つしょぼい音なのと、ソースの品質に敏感になってしまったのは難点。圧縮音源が気持ち悪い。
どうもオレは直熱三極管の音について誤解していたようで、手段はどうあれ強力に振れればかなり太くてガッツのある音が出るもんである。さまざまな製品や作例を見ていると、6SL7 SRPP や 6SN7 のパラなどで出力管を振っているものが多いけれど、それで 2A3 や 45 や、まして 300B の性能が発揮できるのだろうか、と素人かつ初心者ながら疑問に思う。
ともあれ、安い球をごにょごにょ買い込んであるのでネタはあるのだが、作ったところで置き場所も使い道もない。であるならば使う価値のあるアンプを作るべきだろう。JJ の 300B が1ペアあるので、多少コストをかけて立派なアンプを作ってみようか。プレート電圧をがっつりかけて、パワー管ドライブで。グリッドチョーク結合もいいな。どうせ7月の半ば以降にならないとまとまった時間は取れないので、それまでゆっくり妄想していよう。