プリアンプの話題。

オレが今使っているプリアンプは $149 というバカみたいな値段の真空管プリアンプキットを組み立てたもので、いくつかのパーツは交換したが基本的にはストックの回路に近い。ピュアさを考えればプリアンプなんてない方がいいという議論はあって、そりゃ単純に理屈でいえば伝送経路に余計なものが挟まるわけだからないほうがいいわけだ。
ただいつも思うんだけど、そうやって得られるピュアってなにかっつうことなんだよね。オレが真空管アンプを好んでいる理由でもあるんだけど、再生機器が作った音の何が悪い、というのが基本的なオレの立場なわけで。今のシステムでいえば、プリがあると S/N 比は悪くなるし多少荒さも出てきてしまうんだけど、その音の方が耳に馴染むのでそれを使っている。もちろんノイズフロアは低いに越したことはなくて、荒さもなければない方がいいんだろうから、もっと高級なプリアンプの存在意義はそういうところにあるんだろう。それでもオレはこのプリアンプの音を気に入っているから、もっとローノイズで特性がいいというパーツを組み込んだバージョンを作ってみようと思ってるわけだ。大事なのは livliness。
それはやっぱりオレの基本が轟音ギター弾きだったところにあるんだろう。球のギターアンプにシールド一本で突っ込んでギャーン、という音がいいのが前提で、その上でどういう風にいい音を作っていくかがポイントだから、好みの音を作っちゃうことに抵抗がない。逆に「ピュア」じゃなきゃいけないという人は、元になる音が作られたものではないという信仰でも持ってるんだろう。