大変革

というほどのことでもないかもしれないが、TU-875 のフラットアンプ部の球を交換したために元々付属していた Philips 6189W が一本余った。一方 オレが装着している Triode Electronics の Stereo70 用ドライバ段は位相反転段に 12BH7 か 12AU7 が使える仕様になっている。オレは今まで 12BH7A を挿していたのだが、これを 12AU7 にしたらどうなるだろうということで余った 6189W に差し替えてみたんである。……まるで違う。定位ははっきりし、出過ぎていた低音が引っ込み、無帰還にしても残留ノイズはまるで出ない。ゲインが上がりすぎないことが主な要因だと思うのだが、どうもこのボードは 12AU7 を前提に設計されているものだったようだ。今まで頭を悩ませていた問題がほとんど解決してしまった。
気を良くして 6189W を Mullard CV4003 に交換したらさらにほぐれた感じの音になったので、こちらを常用にすることにする。僅かに残った低音のインバランスはスピーカーの左右の設置状況の差に起因するものであると判断し、低音が多すぎる方のバスレフポートに丸めたグラスウールを多少突っ込んでやったら思った通り問題が解決した。
そんなわけで Stereo70 は

  • 初段は EF86 (Mullard) X2
  • 位相反転段は CV4003 (Mullard) X1
  • 出力段は Ei KT90 X4 (三結)
  • オーバーオール無帰還

という設定で基本的には完結。いやー長い道のりだった (苦笑)。頭を抱えていた問題なんてのはほんとにひょんなことで解決しちまうもんなんであるなあ。